日本船主協会

トップページ環境問題>環境インフォメーション

海運業界の取り組み 海運企業の取り組み 海運業界と環境問題

B:油濁防除 4.わが国の防除体制

1 2 3 4

(1) (2)

(1) 海上災害防止センター

 わが国においても、臨海コンビナートにおける油流出事故や廃油の沿岸部への漂着などによる海洋汚染事故を契機として、海洋汚染防止に向けての動きが活発になってきた。
 このような動きを受けて、当協会は「海運業界としての船舶の事故による流出油防除体制に対する考え方」を取りまとめ、この基本方針に基づき「流出油防除対策協議会」を設置(1973年12月)し、海運業界としての流出油防除システムおよび関係各方面との協力体制を整備することとした。
 さらに、オイルフェンス等の排出油防除資材の備付けについては、全国の主要港湾に資材備蓄基地を設置して利用する船会社が費用の一部を負担する「海上防災センター」構想を推進し、1974年12月に当協会内に(財)海上防災センターを設立し、全国29ヶ所に備蓄基地を設置し、1975年1月から排出油防除資材備付業務を開始した。
 このような流れの中で石油コンビナート等災害防止法が1975年12月17日に公布された。同法の国会審議過程における要請に基づき、海洋汚染防止法を一部改正し、海上防災に関する事項を盛り込んだ「海洋汚染防止および海上災害の防止に関する法律」が制定され1976年9月1日に施行された。
 この法律により規定された内容は、海洋の汚染および海上災害の防止、海上災害等に伴う船舶交通の危険の防止、海上災害の発生および拡大の防止のための船舶所有者等の責任であるが、同法第6章の2に基づき、運輸省(現:国土交通省)認可法人「海上災害防止センター」が設立された。その概要は、次のとおりである。

設立:海上に流出した油の除去等海上防災業務を行う機関として、1976年10月1日に「海洋汚染および海上災害の防止に関する法律」に基づいて設立。
主な業務

(1)

排出油防除資機材の備え付け
 船舶所有者の利用に供するため、全国の主要な港湾に排出油防除資機材備付基地を33ヶ所設置し、オイルフェンス、油処理剤、油吸着剤を保管している。また、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海の10ヶ所に油回収装置を配備している。なお、前述のとおり当協会が行ってきた業務は、1976年の海上災害防止センター設立と同時に同センターに引き継がれた。同センターは関係船社からの出向者を得て、基地整備・規定資材の購入備蓄契約関係書式の作成等を進め、諸準備を完了した。

(2)

防災措置の実施
 船舶の海難事故等により油や有害液体物質の排出、船舶火災等の海上災害が発生した際、海上保安長官の指示または船舶所有者等の委託を受けて全国の契約防災措置実施者により油の防除、消火などを実施している。

(3)

受託業務
 東京湾に配備した2隻の消防船によるタンカー等の火災警戒業務、国家石油備蓄基地の広域防災体制に係わる防災艀、油防除資機材等の管理、運用など防災に関する受託業務を行っている。

(4)

海上防災訓練
 タンカー等の船舶乗組員、石油、電力、ガス等のエネルギー関連施設の職員を対象に油および有害液体物質の防除や消火活動等の海上防災能力向上のための訓練を実施している。

(5)

その他
 調査研究、新型油処理剤の研究開発、情報の収集・整理および提供、指導および助言、国際協力の推進等の活動を実施している。

■資料4:海上災害防止センターの防災業務
http://www.mdpc.or.jp/bosai.html