海賊インフォメーションタイトル一覧にもどる
IMB(国際商業会議所の国際海事局)による統計
(1991年〜2000年)
(1)発生件数の推移
1990年代の前半は減少傾向を示したが、1995年以後は増加しており、1999年、2000年では毎年約5割づつ増加している(表1)
表1発生件数
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000
発生件数 107 106 103 90 188 228 247 202 300 469
(2)発生地域
インドネシア、マレーシア、マラッカ海峡、バングラデッシュ、インドで全体の65%を占めている。(表2)
表2発生地域

1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000
東南アジア 88 63 16 38 71 124 92 89 161 242
極 東 14 7 69 32 47 17 19 10 6 20
印度亜大陸
5 3 3 24 26 40 22 45 93
南北アメリカ

5 11 21 31 36 35 28 39
アフリカ

7 6 21 25 46 41 55 68
その他 5 31 3
4 5 14 5 5 7
年間計 107 106 103 90 188 228 247 202 300 469
(3)襲撃時の船の状態
航行中の船舶が襲われるケースが多いのはマラッカ海峡。着岸中、錨泊中の襲撃が多いのが、インドネシア、バングラデッシュである。(表3)
表3襲撃時の状況 2000年
地 域 着岸中 錨泊中 航行中 不明
東南アジア 26 76 51 1
極 東 2 5 5 1
印度亜大陸 12 57 6
アメリカ 11 15 7  
アフリカ 13 22 5 1
その他   2

合 計 64 177 74 3
(4)襲撃の種類の推移
未遂事件が激増した他、実際に乗込まれたケースも引続き増加している。(表4)
表4襲撃の種類
襲撃の種類 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000
侵 入 未 遂 4 18 33 22 27 36 18 25 46 145
発 砲
6 16
9 6 24 11 12 6
侵 入 101 80 36 54 129 180 174 145 227 309
ハイジャック 1 1
5 12 5 17 17 10 6
抑 留

8 6 11
8 4 1 2
不 明 1 1 10 3
1 6
4 1
合 計 107 106 103 90 188 228 247 202 300 469
(5)武装状況の変化
銃やナイフで武装した海賊が依然多い。(表5)
表5武装状況
武器 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000
武器を持たず 59 55 28 46 97 117 1 2 1 3
銃の所持 1 18 29 17 39 32 71 48 54 51
ナイフを所持 3
7 13 9 23 31 40 85 132
その他の武器 42 29 2 6 34 54 24 18 24 40
不 明
5 35 8 9 2 120 94 136 243
合 計 107 106 103 90 188 228 247 202 300 469
(6)乗組員に対する暴行
1998年に殺された78名には、フィリピン地域が25名、南シナ海23名が含まれており、1999年は激減し3名(3件)となったが、2000年は再び72名と激増した。“なお、これには、フィリピン地域で40名(フェリー上のバスが爆破された事件によるもの)、イエメンで17名(テロリストによる米国艦船への攻撃)が含まれているため一般 商船の乗組員等の被害は15名である。”(表6)
表6乗組員に対する暴行

1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000
人 質 33 18 6 11 320 193 419 244 402 202
脅 迫 3 9 1 8 59 56 119 68 21 72
暴 行 2 12 4
2 9 23 58 22 9
傷 害 4 16 3 10 3 9 31 37 24 99
殺 害
3

26 26 51 78 3 72
行方不明







1 26
合 計 42 58 14 29 410 293 643 485 473 480
海賊インフォメーションタイトル一覧にもどる