[主な事件の概要] |
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2008年7月20日、パナマ籍ばら積み船がアデン湾のイエメンAl
Mukalla南東沖を航行中にソマリアの武装海賊にハイジャックされた。同船は船舶保安警報装置(SSAS)を作動させるとともに、海賊に乗り込まれたことを有志連合軍へ通報した。海賊は乗組員21名を人質に取り、同船をEyl(ソマリア東海岸)へ回航し抑留した。10月9日、人質、船舶共に解放された。
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(2) |
2008年8月21日、パナマ籍ケミカルタンカーがアデン湾を航行中に自動小銃等で武装した海賊に攻撃されハイジャックされた。船主および付近を航行していた船舶がIMB
Piracy Reporting Centre (PRC)に連絡を取り、IMB PRCより有志連合軍へ直ちに救援要請が行われたものの、同船の乗組員19名が人質に取られた。同タンカーは可燃性の化学品を積載し、フランスのFosからインドに向けて航行中であった。有志連合軍は、同船がハイジャックされた後も監視を続け、Eyl(ソマリア東海岸)に停泊させられていることをつかんでいた。10月9日、人質、船舶共に解放された。
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(3) |
2008年9月25日の現地時間16時ごろ、戦車や軍用車輌等を積載したベリーズ籍Ro-Ro船“Faina”号 がソマリアの東岸沖を航行中に海賊にハイジャックされた。同船はHobyo(ソマリア東海岸)に現在も停泊させられている。乗組員21名が人質となったが、その内ロシア人船長が心臓発作のため死亡したと伝えられている。現在も解放に向けて交渉中である。
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(4) |
2008年11月15日、リベリア籍大型原油タンカー“Sirius Star”が、アデン湾を避け喜望峰へ向けケニア南東450マイル沖を航行中、武装海賊によりハイジャックされ、乗組員25人と共に抑留された。(後に2009年1月9日に解放された)
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(5) |
2008年11月16日、香港籍の貨物船 ”Thor Galaxy” がナイジェリアのWarri Riverを航行中に武装海賊に襲撃された。海賊は数隻のスピードボートで接近し、警告の空砲を1発発射して船舶を停止させ、梯子を下ろすよう要求した。同船は海賊にハイジャックされ、彼らのベース基地において、19名の乗組員とともに抑留された。後に船舶と共に解放された。
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