【資料3-3-2-1】
2005年4月7日
東京にて発表
ジョイント・プレス・リリース
アジア荷主協議会(ASC)と
アジア船主フォーラム(ASF) シッピング・エコノミックス・レビュー委員会(SERC)
の対話(於 ペナン、2005年4月4日)において採択
アジア荷主協議会(ASC)とアジア船主フォーラム(ASF)シッピング・エコノミックス・レビュー委員会(SERC)の初めてかつ前向きの対話が2005年4月4日、ペナンにて開催された。ASCはJohn Y Lu会長以下、ASF SERCは草刈隆郎委員長以下が出席した。出席者名簿は添付の通り。対話においては、建設的かつ充実した意見交換がなされた。
両団体は、夫々の目的、概要、会員・組織構造、役割、最近の課題などを互いに紹介した。
ASCおよびSERCは、誠実かつ友好的な対話を通じてアジアにおける荷主と船社間の建設的な関係樹立に向けて双方が活動していくことを確約した。両団体は、世界貿易システムの中で荷主と船社は相互依存関係にあることを認識した。
双方は、アジアでの荷主と船社の関係において多くの改善の余地があること、そしてその改善が高優先課題であることを率直に認識した。SERCおよびASCの出席者は、荷主と船社間のコミュニケーション改善の方向について互いの意見を傾聴し、貿易実務問題に関し、パートナーシップ精神による取り組みの促進に向け、できるだけの方法で共同して取り組んでいくことに合意した。
海事保安問題や港湾・内陸輸送施設の混雑問題など、国際海上貿易に影響を与えている海運政策諸問題に関しても共通懸念問題として議論された。日本の政府、荷主、船社が出席し、2004年11月に東京で成功裏に開催された「コンテナ・シッピング・フォーラム」に関して報告が行われた。同フォーラムの活動は、日本における船社と荷主のオープンかつ生産的な対話の好例として報告され、双方の出席者は今後、アジアにおける荷主と船社のより良い関係形成に向けて、共同した取り組みを継続していくことを確認した。
最後に、ASCとSERCの出席者は、ペナンでのこの最初の対話が、双方にとって相互の信頼と理解を深める上で極めて有効であった点に合意し、今後も必要に応じいつでも対話を開催することとした。
以上
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アジア荷主協議会(ASC)は、FASC*加盟荷主協会の共同体を発展させ、中国地域、北東アジア、アセアン、オセアニア、ASCOBIPS(バングラデシュ、インド、パキスタン、スリランカの荷主協会)のアジア5地域の荷主協会がまとまって組織したものであり、FASCの全アジア版といえる機能を持つ団体である。ASCの設立は2004年。
ASF**は、アセアン(フィリピン、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、シンガポール、タイ、ベトナム)、オーストラリア、中国、台湾、香港、日本、韓国の船主協会によって組織されている。ASFは、海運経済、シップリサイクリング、安全・環境、船員、船舶保険などの問題に取り組んでおり、海運経済問題を検討する委員会がシッピング・エコノミックス・レビュー委員会(SERC)である。ASFの設立は1992年。
*FASC:アセアン荷主協議会連合(Federation of ASEAN Shippers’ Councils)
**ASF:アジア船主フォーラム(Asian Shipowners’ Forum)