[資料3-3-2-10

 

共 同 声 明

アジア船主フォーラムシップリサイクリング委員会第8回中間会合で採択

 

アジア船主フォーラムシップリサイクリング委員会(SRC)第8回中間会合が2005228日と31日に広州で開催された。本会合には、ASFメンバー船協から中国、台湾、香港、インドネシアおよび日本の代表(9人)が、またオブザーバー(8人)として造船、シップリサイクル業界および船級協会が出席した。

 

本委員会は、台湾船主協会が主催し、SRC委員長であるDr. Frank F. H. Lu氏が議事を進行した。

 

1SRCは、最近の国際会議、すなわちIMOILOおよびバーゼル条約の動きについて鋭意議論を行い、安全かつ環境上適切なシップリサイクルは、シップリサイクル施設、船主、造船所、舶用業者および関係国政府といった全ての関係者が協調努力しつつ追求すべきであることを確認した。

 

2.一方で本委員会は、一部の国/団体が海運とシップリサイクル業界の特性を十分考慮しない、より厳格な規制を導入するのに過度に熱心なように見受けられることに対し重大な懸念を表明した。SRCは、シップリサイクルに関する問題を解決するための方策は、シップリサイクル施設への最終航海に向かう船舶の安全運航のみならず、世界における十分なシップリサイクル能力の維持と両立すべきと考えている。

 

3SRCは、関係業界の特質と現在の慣行を十分に考慮しつつより安全かつ環境に優しいシップリサイクルを達成するには、IMOガイドラインの実施が最も効果的かつ合理的な方策であると確信しており、この意味でSRCは、IMOの作業を前面的に支持するものである。バーゼル条約を含む既存の法的スキームの拙速な適用は健全な海運活動と海洋環境に悪影響を及ぼすだけでなく、世界のシップリサイクル能力の縮小に繋がることとなる。既存の法的メカニズムの適用それ自体が目的となってはならない。

 

4.以上の考え方を国際場裡での議論に反映させるため、アジアの関係者は、互いに協調努力しつつ、より積極的に国際会議に出席することを求められた。世界の主要海運・造船・シップリサイクル業界、舶用業者がアジアに本籍を置いているにも拘わらず、アジアの国々の声が国際会議で十分に反映されていないように思われる。

 

5.国際機関での議論とは別に、SRCは、世界の十分なリサイクル能力を維持しつつ安全と環境のレベルを着実に改善するためには、リサイクル施設への投資の促進が極めて重要であることを認識した。この目的を達成するには、リサイクル国とそれ以外の関係国との緊密な連携が不可欠であり、本委員会としても関係国に対し互いに協力するよう働きかけることに合意した。

以 上