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海運雑学ゼミナール
009 LNG船1隻でまかなえる、240万戸の家庭のガス1カ月分
 電力や都市ガスなどの分野でクリーンエネルギーとして脚光を浴びるLNG(液化天然ガス)。わが国は、1次エネルギー供給の約10%をこれに依存しており、しかも世界の輸入量の7割強を占める最大の輸入国だ。
 1969年アラスカからの輸入を皮切りに、現在はブルネイ、インドネシア、マレーシア、アブダビ、オーストラリアおよびカタールなどから輸入されている。
 このLNGを運ぶ専用船がLNG船。低温でも強度が低下しない金属素材と厚い断熱材でつくられたいくつものタンクが並ぶ、まさに海に浮かぶ巨大な魔法瓶だ。
 メタンを主成分とする天然ガスはマイナス162℃で液化し、体積は常温の600分の1になる。これはサッカーボール4個分をゴルフボール1個分に圧縮したのとほぼ同じ。LNG船はこの原理を応用して大量の天然ガスを運ぶ。
 このLNG船1隻が一度に運ぶ天然ガスの量は、約240万戸の家庭が使用するガスの1カ月分という膨大なもの。熱帯の国々からはるばる運ばれてくるマイナス162℃の魔法の液体は、都市ガスや電気など、私たちの暮らしにもっとも身近なエネルギーの原料として、これからもますます重要ような役割を果たしていくことだろう。
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