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海運雑学ゼミナール
014 帆走貨物船:現代に復活した帆走貨物船の省エネ効果は?
 省エネという点だけで考えれば、燃料いらずの帆船が何といってもナンバーワンだ。しかし複雑な帆の操作にたくさんの人手がかかり、破損しやすい帆やロープの維持費もばかにならない。ただしその点さえクリアできれば、帆船は現代に通用する優れた省エネ輸送機関となるはず。そんな考えで出現したのが、コンピュータ制御の帆をもつ「現代の帆船」。世界に先がけてこれを開発したのは日本だ。
 帆船といっても推進力の中心はあくまでもエンジンで、帆から得た推進力の分だけ自動的にエンジン出力を落し燃料消費を少なくするシステム。コンピュータで風向、風速を計算し、最も経済的に走れるように帆を開いたり、向きを変えたりすることができる。
 実際に運航された結果およそ40〜50%の燃料が節約でき、さらに帆を張ることによって従来の船と比べ横揺れや蛇行が少なくなる効果も生まれた。
 経済性は、大きさ、速力と並んで貨物船の性能を考える重要な要素。燃料油の価格が安定している現代では、こうした帆走貨物船の注目度は今ひとつだが、かつてのオイルショックのような事態が発生すれば再びクローズアップされそうな技術といえる。
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