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海運雑学ゼミナール
024 原油タンカー:1隻が運ぶ原油の7%からパンティストッキング1億枚
 原油は、日本のエネルギー供給量の約60%を占め、私たちの暮らしに欠かせないエネルギー原料として大きな役割を担っているが、その一方で化学繊維やプラスチック製品など石油化学製品の原料としても重要な役割を果たしている。
 その石油化学製品の原料となるのがナフサ。粗製ガソリンとも呼ばれ、原油から蒸留される代表的な留分のひとつ。日本に輸入される原油全体の7%(2000年)がナフサとして抽出され、それを原料にさまざまな石油製品が生まれる。
 そこでおもしろい数字をひとつ。VLCC(30万重量トン)1隻が運ぶ原油は約34万キロリットル。その7%がナフサになるとすると、ここから約2万3,800キロリットルのナフサが得られる。このナフサから身近な石油化学製品がどれだけつくれるだろうか。
 まずナフサの成分のひとつであるエチレンを原料にポリエステル65%混合のワイシャツが710万枚と灯油のポリ缶が333万個。同じくプロピレンからはアクリル100%のセーターが950万枚。さらにブタン・ブチレンからは自動車用タイヤが23万8,000本。分解油からはナイロンのパンティストッキングが何と9,758万枚……。
 こんな数字をみても、わたしたちの暮らしがいかに石油に依存しているかがよくわかる。そしてその輸送に携わるタンカーの役割の重要性もより身近かに理解できるはずだ。
タンカー
(30万重量トン級のVLCC)
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