日本船主協会

トップページ海運雑学ゼミナール

海運雑学ゼミナール
025 「ノアの箱船」は、にっぽん丸に匹敵する大きさだった!
 北欧の海を荒らし回ったバイキング船、コロンブスが乗ったサンタマリア号、ウィスキーの名前で有名なカティーサーク……。世界史の舞台に登場するスターたちは、いったいどのくらいの大きさだったのだろう。
 まず9世紀頃に活躍したバイキング船。全長は25メートル、幅が5メートル程度で、現代の漁業船程度の大きさだった。簡単な1枚帆と手漕ぎの併用で10ノットの速力を出したという。時代は移って15世紀末、コロンブスが乗ったサンタマリア号は、全長26.1メートル、全幅7.9メートル、約80総トンの3本マストの帆船。航海技術もさほど発達していない時代に、こんな小型船で大西洋を乗り切ったのだからまさに大冒険といえる。同時代のキャプテン・ドレイクが乗ったゴールデンハインド号もほぼ同型の船だった。19世紀後半、帆船時代の最後を飾ったクリッパー型の代表選手、カティーサークは長さ64メートル、963総トンのスマートな高速帆船だった。
 しかしじつは紀元前にも大きな船があった。地中海貿易に活躍したローマの商船やピラミッド建設に用いられたとされるエジプトの「太陽の船」がそれで、いずれも全長は40メートル以上、100トン程度の貨物を積むことができたという。
 ところで有名な「ノアの箱船」はどのくらいの大きさだっただろうか。聖書の記述によれば、長さ150メートル、幅25メートル、深さ15メートル。日本を代表する外航客船のひとつ、にっぽん丸(166.6メートル、24メートル、深さ13.5メートル、2万1,903総トン)にほぼ匹敵する大きさだ。紀元前3000年という時代に、こんな巨船を建造する技術が本当にあったのか、今では知るすべもないが、なかなか想像力をかきたてられる話ではある。
前のページへ海運雑学ゼミナールタイトル一覧へ次のページへ