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海運雑学ゼミナール
033 日本列島の物流を支える海の大動脈、内航海運
 国内輸送といえばまず思い浮かぶのがトラックや鉄道。しかし本州を中心とする列島で構成された日本では、国内輸送の分野でも船が果たす役割は大きい。大量の貨物を一度に、遠くまで、経済的に運ぶ能力で、いちばん優れている輸送機関が船。その特長を生かして工業原料や製品の国内輸送になくてはならない役割を果たしているのが内航海運だ。
 わが国の国内輸送状況を、輸送量に距離をかけたトンキロ・ベースでみれば、全体の40%以上が内航海運によって運ばれており、これを石油製品や鉄鋼、セメント、石炭、非鉄金属鉱物といった産業用基礎物質に限ってみると、その比率はさらに80%以上にまで高まる。とくに最近では、トラックによる貨物輸送を、より環境負荷の少ない船や鉄道に切り替えるモーダルシフトが国の政策として進められ、その重要性がいっそうクローズアップされてきている。
 一般貨物船をはじめタンカー、自動車専用船、LPG船、セメント専用船など外航商船隊に劣らない豊富な船種をもつ点も、日本の内航海運の大きな特徴だ。産業の基盤を支え、今日も膨大な物資を運び続ける内航海運は、まさに日本列島を結ぶ海の大動脈。
 自動車や鉄道と比べ静かでエネルギー効率が高く、そのうえ線路や道路を必要としない長距離大量輸送機関として、内航海運の果たす役割は今後さらに重要なものになっていくはずだ。

内航LPG 石灰石専用船

▲LPGの国内間輸送に従事する    ▲鉄鋼原料の石灰石を運ぶ石灰石専用船
   内航LPG船
 
roro船
▲トラックをそのまま積み込むことの出来るRORO船は
  モーダルシフトの主力船種の一つ
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