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海運雑学ゼミナール
034 スターボード(右舷)とポート(左舷)の由来
 船の右舷を英語では「スターボード(star-board)」と呼ぶ。現在の船は、船尾に舵がついているが、昔の船、特にバイキング船では、舵は必ず右側の舷についていた。そこで右舷のことを「操舵する舷―スティアボード(steer-board)」と呼んでいたのが、次第になまってスターボードになったというのがその定説。操船の最高責任者である船長の居室が伝統的に右舷に設けられているのもこのためだといわれている。
 これに対し左舷は「ポート」と呼ばれる。舵が右舷にあれば、当然港への接岸は舵のない左舷から行われるわけで、つまり港(port)側の舷だからポートというわけである。
 ただしこのポートという呼び方が一般的になったのは19世紀半ばになってからのこと。それ以前は「ラーボート(lar-board)」と呼ばれていた。これは「積荷をする舷―ラドボード(lad-board)」がなまったものとされているが、これをポートに変えたのは英国と米国の海軍。理由は、スターボードとラーボードが発音上まぎらわしく、取り違えてしばしば事故の原因になったためだ。
 左舷=港側というこの伝統的な考え方は、そのまま現代の航空機にも引き継がれ、旅客機などの出入口は、現代も機体の左側に付けられている。
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