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海運雑学ゼミナール
048 KD貨物は凝縮された自動車の缶詰
 海外に輸出される日本車は、かつてはすべてが国内で生産されていた。しかし近年の貿易をめぐる国際環境の変化の中で、日本メーカーによる海外生産が拡大し、それにともなってノックダウン生産のための未完成車輸出が大きな比重を占めるようになってきた。
 ノックダウン用の部品パッケージにはKD (Knocked Down) 車両とKDセットの2種類がある。現地での部品調達率の違いによる分類で、KD車両とは出荷される1台分の部品の総額が、完成車1台分の構成部品の総額の60%以上のものをいう。KD車両は、さらにSKD (Semi Knocked Down)とCKD (Complete Knocked Down) の2種類に分けられる。SKDはドライバーやスパナで組立が可能なもの、CKDは溶接が必要なものだ。
 一方KDセットは、パッケージに含まれる部品の総額が、完成車1台分の構成部品の総額の60%に満たないものを指し、最近では現地での部品調達率を向上させる必要からKDセットの比率が増え続けている。
 いずれも一台分を1パッケージとし、木枠梱包か、折りたたみ式で再使用可能な金属ケース、もしくはコンテナで運ばれる、高度に凝縮された自動車の缶詰である。
 かつては、完成車と一緒にPCC(自動車専用船)で輸出されるケースが多かったが、最近ではもっぱらコンテナ貨物として定期貨物航路で運ばれている。
 こうした生産拠点の国際化の波は今後ますます大きくなるものとみられ、急激に変化する物流環境の中で、日本海運は国際化時代の自動車輸送の新しいニーズに、さらに柔軟に応えていこうとしている。
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