日本船主協会

トップページ海運雑学ゼミナール

海運雑学ゼミナール
051 生きたまま太平洋を越えてやって来たニュージーランド産のタイ
 エビ、カニ、マグロ、タコ、イカ、ヒラメ、カレイ…。おすし屋さんの メニューではない。90%以上を輸入に頼るエビを筆頭に、いずれも私たち日本人が、今その多くを輸入に依存している水産物の一例である。日本人は世界でも有数の魚好き。しかし、その胃袋を満たす食用魚介類の50%近くは外国産(2000年)というのが現状だ。
 こうした魚介類の輸入は、もちろん冷凍輸送技術の発達で実現したもの。しかし「やはり魚はとれたてじゃなくちゃ」という魚好き国民ならではの欲求はうち消しがたい。そんな日本人のグルメ志向に応えて、外国で獲れた魚を生きたままコンテナで運ぶ技術が、わが国海運会社の手によって実現した。
 海水を張り、水温の調節や酸素の供給、海水の浄化を自動制御しながら魚を仮眠状態等にして輸送する特殊コンテナは、まさに海上を走る「いけす」。現在、ニュージーランド産のタイなどで成功しており、カニやエビなど運べる魚介類の種類もこれからどんどん増えていくはず。
 「江戸前」ならぬ「ニュージーランド前」や「ハワイ前」のタイの活き造りに舌鼓を打つ……。グルメにはこたえられないそんな時代が、海運の活躍で、もうすぐやってきそうだ。
前のページへ海運雑学ゼミナールタイトル一覧へ次のページへ