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海運雑学ゼミナール
060 ミシシッピ川をバージで1カ月、北米産穀物の米国縦断川下り
 日本は、小麦、大豆、とうもろこしなど、食生活を支える重要な基礎物資のほとんどを海外に依存しており、その最大の輸入先が米国だ。
 これらの穀物が生産されるのはミシシッピ川上流からロッキー山脈の東麓に至る北米中央平原。この世界有数の大穀倉地帯で収穫された穀物は、まず陸路、ミシシッピ川やその支流のイリノイ川沿いのグレーンエレベーター(日本ではサイロと呼ばれる穀物専用倉庫)に約1カ月かかって集荷される。
 そこからバージの船隊にばら積みされ、広大な米国の国土を北から南へ縦断するようにミシシッピ川を下り、約1カ月をかけてニューオリンズに程近いバトンルージュまで運ばれる。
 ミシシッピ川下流にあるバトンルージュは、3万D/Wクラスからパナマックス型(6万D/W)までの貨物船が入港できる北米有数の穀物積出港。ここで穀物を船積みし、パナマ運河を通過し、広大な太平洋を越えて日本に着くまでが約1カ月。陸から川、そして海へと結ばれた約3カ月のこの長大な旅が、北米から日本への穀物輸送のメインルートだ。
 朝食のパンにバターを塗りながら、ときには、こうしたドラマチックな穀物の大旅行と、それを支える海運の活躍に思いを馳せてみたいものだ。
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