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海運雑学ゼミナール
061 「チャーター」と「カルタ」の語源は同じ
 「チャーターパーティ(charter party)」といえば、日本語で「用船契約」または「用船契約書」と訳され、海運の世界でごく一般に使われている用語の一つだ。ところでこの言葉は、もともとは中世ラテン語の「分割された紙片(carta- partita)」という言葉に由来している。
  世界の海を舞台に行われる海上貿易では、行く先々の国によって契約に関する制度や習慣が大きく異なる。また航海中の危険も多く、契約当事者の誰かが行方不明になったり死亡したりといったこともよく起こった。そこで考えられたのが、契約事項を1枚の紙に書きとめ、それを当事者の人数分に破ってそれぞれが保管するという方法だった。何かことがあれば、それを持ち寄り、破った部分をつなぎ合わせて、契約の確認を行うわけである。
 その後チャーターパーティは、船を傭う契約一般をさす意味に転用され、チャーターという言葉もまた「船を傭う」という意味の動詞に転用されていった。
 ところで、もうお気付きの方もいると思うが、チャーターの語源であるcartaは、正月にやる日本の「カルタ(もとはポルトガル語)」と同じ語源に由来する。
 同じcartaというラテン語を語源にもつこれらの言葉が、現在も生きて使われていることを考えれば、文化の伝播に果たした海運の役割も、また大きかったことに気付かされる。
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