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海運雑学ゼミナール
062 食料・飲料水にラジオブイ…… 1週間の漂流に耐えられる救命ボート
 もし船に乗っていて、万が一の事故に遭遇した場合、もっとも頼りになるのが救命ボート(救命艇)だ。材質は、かつては木製や鋼製、アルミ製などが中心で、現在はFRP(強化プラスチック)製のものが主流になっているが、その構造や寸法は、国際海上人命安全条約の基準に従っており、どの国の船でもほぼ同じものになっている。
 定員は40名前後。非常用食料や飲料水、応急医療具などを備えており、1週間以上の漂流にも耐えることができる。また装備する救命ボートの数に関しては、船が一方に傾いた場合でも片舷にあるボートだけで全員が脱出できるだけのものを備えることが義務づけられている。
 しかし客船やフェリーなどのように多数の旅客を乗せる船の場合、これでは救命ボートの数が多くなりすぎ格納場所に困ることになる。そこで考案されたのが、海上に落してから圧縮空気でふくらますゴム製の膨張式救命いかだだ。“いかだ”といっても、長時間の漂流に耐え、風雨波浪によって転覆しないように円形の覆い屋根がついた立派なもので、食料その他の装備は、もちろん救命ボートと同等である。
客船やフェリーに乗船すると、必ず自分の乗る救命ボートと集合場所の説明がある。これをしっかり頭に入れておけば、バーやレストランでホロ酔い気分になっても、安心して船旅が楽しめる。
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