日本船主協会

トップページ海運雑学ゼミナール

海運雑学ゼミナール
074 女子学生のシンボルとなったむくつけき水兵たちの制服
 背の部分を覆う四角い襟が特徴の「セーラー服」。どうしても女子学生の制服を思い浮べがちだが、元来はセーラー(Sailor=水兵)のための服だった。英国海軍が、このセーラー服を制服と定めたのは19世紀半ばのことで、以来、世界の海軍に広まった。
 現在では、各国とも襟の線やスカーフなどのディテールに工夫を凝らし、英国は襟の3本の白い線、米国は星のマークなど、さまざまなデザインでそれぞれの国をシンボライズしている。
 この水兵の服が、一般の服装として世界的に流行するようになったのは19世紀末。1864年に、英国の王子が着て評判になったのが発端で、最初は子供服として、やがて少女や女性のファッションとして広まった。
 日本では明治時代から女子学生の通学服として着用されはじめたが、本格的に普及しだしたのは昭和の初期に入ってから。動きにくい和服にかえてセーラー服を制服に指定する学校が急速に増え、ついにセーラー服は女子学生のシンボルともいえるポピュラーな服装となった。
 ところで背に垂らす大きな四角い襟は、むくつけき水兵たちが、長い航海の間に伸びた髪の毛を縛って後ろに垂らしたとき、上着が汚れるのを防ぐためのもの。このあたりは、朝シャンに余念のない清潔好きな女子学生のイメージには、ちょっとそぐわないところだろう。
前のページへ海運雑学ゼミナールタイトル一覧へ次のページへ