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海運雑学ゼミナール
075 自動車専用船:1時間に120台を積み込む驚異の荷役速度
0 自動車専用船は、特定の貨物をより効率的に輸送することを目的に開発されたさまざまな専用船の中でも、多くの点で個性的な特徴を持つ船種だが、そのいちばんユニークな点は、「走る貨物」である自動車の特徴を生かした独特の荷役方式だろう。
 専門のドライバーが、貨物である車を船内の積み付け位置まで直接運転して積み込むため、クレーンなどの荷役装置を必要とせず、しかもスピーディー。 かつて一般貨物船にクレーン積みしていた時代の荷役では、1基のクレーンで1時間に15〜6台というペースだったが、これが現在の荷役方式では、20名前後の荷役チームで1時間に約120台という驚異的な荷役速度を実現。まさに革命的ともいえる効率化とスピードアップをもたらした。
 わが国の自動車工業の生産額は、全製造業中の1割、機械工業中の3割を占め、日本経済を支える基幹産業として重要な役割を果たしている。自動車専用船は、その海外への輸出活動を支え、日本国内の生産基地と海外の市場を直結する、いわば海のベルトコンベア。今日も日本の優れた技術の粋を、世界の国々に運び続けている。
荷役中の自動車専用船
(大黒埠頭で荷役中の自動車専用船)
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