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海運雑学ゼミナール
080 船乗りを壊血病から救った英国海軍特製ライムジュース
  大航海時代の帆船による長期航海では、多くの乗組員が壊血病で倒れた。しかし、当時の医学知識では、これは防ぎようのない船乗りの宿命とあきらめるしかなかった。壊血病の原因が、単なる食糧不足によるものではなく、ビタミンCの欠乏によるものであることを発見したのは、スコットランドの医師ジェームズ・リンド。1747年になってからのことである。
 この発見を最初に生かしたのはキャプテン・クックだった。2度目の世界一周航海に出帆するとき、ライム果や塩漬け野菜などを十分に積み込ませ、その結果、壊血病による死者はたった1名に過ぎなかったという好成績を残した。
 このため英国海軍では、1795年以降、それまでのラム酒やワインに代え、乗組員にライムジュースを強制的に飲ませるようにしたところ、壊血病の悩みはほとんど解消されたという。それ以後、英国の軍艦や商船、またはその乗組員のことを「ライム・ジューサー」または「ライミー」と呼び習わすようになり、このニックネームは現在も使われている。
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