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海運雑学ゼミナール
090 石油40年、天然ガス60年、石炭220年?
-化石エネルギーの耐用年数
 石油、石炭、天然ガスなどの化石エネルギーの確認埋蔵量を、年間消費量で割った数値が「静的耐用年数」。これによると石油が40年、天然ガスが60年、石炭が220年程度といわれる(1999年)。
 ただしこれは、確認埋蔵量が増えず、消費量も現状維持という前提での話。実際には、新たな油田やガス田の開発による確認埋蔵量の増大が年間消費量を上回れば、静的耐用年数は延びるし、年間消費量が確認埋蔵量の増加を上回れば、静的耐用年数も短くなる。
 これにはさらに市場原理も働く。例えば石油の消費量が増えて確認埋蔵量が減少すれば、価格が上昇。これによって、それまでコストの点で開発が難しかった油田が新たに開発の対象となり、確認埋蔵量が増える。あるいはユーザーが高い石油を嫌い、他のエネルギーにシフトすることで、消費量がダウンする。いずれの場合も静的耐用年数は再び増加し、価格も下がる。
 こうしたことを繰り返すうちに、より効率的なエネルギー源が開発されれば、石油や天然ガスの価格競争力は失われ、その時点で採掘はほとんどストップ。残りの資源は、そのまま地中に眠ることになる。つまり「化石エネルギーは永遠に枯渇しない」という仮説も可能なわけだ。
 もちろん、これは遠い将来の話。現在、わが国のエネルギー供給量の80%以上は化石エネルギーに依存しており、そのほぼ100%が海外から輸入されている。その輸入を支えるのが、タンカーやLNG船、LPG船、石炭専用船。日本のエネルギー需給の安定を支えるその活躍は、まだまだ当分続くはずだ。
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