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海運雑学ゼミナール
092 畳6枚分で285億円、太平洋上に浮かぶ日本一高価な「島」
 沖ノ鳥島は、硫黄島の南西約700キロにある太平洋上の小環礁で、東京都小笠原支庁小笠原村に属するわが国最南端の島。島といっても、満潮時に海上に露出するのは北露岩と東露岩の二つの小岩だけで、それ以外の珊瑚礁の部分は絶えず波に洗われている。
 だが、この島の付近は有数の台風の通り道。最後に残った露岩も、長年の波による浸食で水没の危機を迎えた。
 そこで日本政府は、昭和62年から約2年をかけて、露岩の周囲50メートルに消波ブロックを積む補強作業を行ったが、この費用がしめて285億円。露岩の面積は二つ合わせてわずか畳6枚分だから、沖ノ鳥島は、畳1枚47億5,000万円の日本一高価な土地ということになってしまった。
 しかし、もしこの島がなくなれば、わが国は約40万平方キロメートルの排他的経済水域を失うことになる。日本の国土面積を上回るこの広大な経済水域の漁業資源や海底の鉱物資源を考えれば、この補強工事は、資源小国日本にとって、決して高い買い物とはいえないだろう。
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