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海運雑学ゼミナール
093 輸入木材の検才法は、国や地域で方式いろいろ
 私たち日本人は、木の家に住み、木で作られた道具を用い、木のある暮らしの中で、さまざまな生活文化を作りだしてきた。その重要な資源である木材(製材用)の国内需要量の68%(1995年)を、私たちは海外に依存し、その多くが木材専用船で運ばれている。
 ところで、こうした木材の輸入には、他の輸入物資ではみられない面白い(言い替えればやっかいな)特徴がある。丸太の積み高を算出するための検才法(木材の体積の算出法)が、積地によってすべて異なることである。
 まず米材(米国西岸およびカナダからの輸入木材)の場合は、スクリブナー法という方式が用いられる。これは、その丸太から製材して12インチ×12インチ×1インチの板が何枚とれるかを求めるもので、実績に基づく材積表によって求められる。
 南洋材(マレーシア、インドネシアなど東南アジアからのもの)では、地域によってブレレトン・スケールとホッパス糸回し法という二つの方式のいずれかが用いられる。前者は、木材両断面の平均直径と全体の長さをもとに算出する方式。一方、後者は、樹皮を除く木材中央部の周囲の実測値と全体の長さをもとに算出するものだ。
 北洋材(旧ソ連からのもの)で用いられるのは、ゴズダルスッベンヌイ・スタンダルドという旧ソ連邦の国家規格で、末口(細い方の切断面)の直径をもとに2センチごとに径級分けし、径級と長さを、定められた材積表に当てはめて材積を割り出す。
 ニュージーランド材では、ジャパニーズ・ハーコンダールと呼ばれる方法が用いられる。これは末口の断面の直径に、長さによって定められたある係数を加えて丸太の中央の周囲を算出し、これをもとに材積を算出するものだ。
 こうした異なる検材方式は、輸入相手国(地域)のそれぞれの商習慣や国の規則によるもので、実際に算出される材積も、それぞれ相当の差が生まれる。つまり丸太材の材積に関しては、世界共通のものさしが存在しないというわけである。
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