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海運雑学ゼミナール
110 世界一周で1日ずれた日付の謎
 世界一周航海を終えて帰国したマゼランの船団の乗組員たち(マゼランはすでに死んでいた)が、まず驚いたのは、出発以来、毎日欠かさず付けていた航海日誌の上での到着日の日付と、その日のスペインの日付が1日ずれていたことだった。
 地球を西へ西へと航行した場合、どこかで日付を1日飛ばし、逆の場合はどこかで1日遅らせなければ、時差の関係で日付の計算が合わなくなる。しかし当時の人々には、時差の補正という考え方は、まだ無かったのである。
 その後、世界周航が頻繁に行われるようになって、この日付のずれをどこかで補正しないと都合が悪いということになった。しかし日付を変更するポイントとなると、人がたくさん住む場所では問題が多い。隣同士の町でそれぞれ日付が異なるようでは何かと不便である。こうしたことから人の住む土地がほとんど無い太平洋の真ん中が、日付変更線の通過位置として無難であると考えられた。
 そこで、1883年、万国子午線会議が開催され、英国グリニッジ天文台の子午儀の中心を通る子午線を本初子午線とすることとし、これによって東経と西経の合致する180度線を太平洋上に位置させることが正式決定された。
 その後は、この180度線を日付変更線として、ここを東から西に通過する場合は1日飛ばした日を翌日とし、また西から東へ通過する場合は、翌日も同じ日付とすることになったのである。
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