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海運雑学ゼミナール
118 「ポート」の意味は、城壁の「門」だった
 「港」を表す英語には、「ポート(port)」と「ハーバー(harbour ,harbor)」の2つがある。
 ポートの語源は、ラテン語で門を意味するportaから来ており、portaの語源をさらにさかのぼれば、「運ぶ」の意味のportareにたどりつく。つまりポートには、国家や都市と外の世界との間で物を搬入したり搬出したりする場所、という意味がもともとあったわけで、現在でも、物資の輸送に関連する商業のための港といったニュアンスが強い。
 一方、ハーバーの語源は、古代英語の「軍隊(here)」+「かくまう(beorg)」で、外海から遮蔽され、船が安全に停泊できる場所を表す。つまり、本来「避難のための港」といった意味が強かった言葉だ。
 こうしたニュアンスの違いから、現在でも、主に商船や貨物の輸送に関連した分野でポートが使われ、港湾関係の分野でハーバーが使われることが多いようだ。
 例えば、ポートの場合、port of registry(船籍港)、port mark(貨物の仕向地マーク)、port of departure(発航港)、port charge(港費)などがあり、ハーバーでは、harbour master(港長)、harbour limit(港域)、harbour regulation (港則)、harbour light(港口灯台)などがある。日本語の「港湾」を英訳する場合は、一般に「port and harbour」が用いられている。
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