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海運雑学ゼミナール
129 内航貨物船のメリットは、省エネ、省力、低公害
 最近、国内物流の分野で注目されているのがモーダルシフト。これは、道路の渋滞や騒音、CO2排出などの面で、すでに飽和状態に近づきつつあるトラックによる国内輸送の一部を、船や鉄道など他の輸送機関にふりかえようという動きのことをさしており、現在、その対象として最も期待されているのが内航海運だ。
 内航海運は、もともと日本の国内輸送量の約44%(トンキロベース)を占め、産業基礎資材を中心とする貨物の長距離大量輸送に活躍している。
 その内航海運が、近年、モーダルシフトの中心を担う輸送機関としてとくに注目されている理由としては、省エネ、省力、低公害といった、船ならではのさまざまなメリットがあげられる。
 例えば、内航海運の労働者1人当たりの年間貨物輸送量はトラックの14倍で、鉄道と比べても1.7倍だ。一方、輸送トンキロ当たりのCO2排出量やエネルギー消費量は営業用トラックの5分の1程度だ。
 日本が南北に細長い島国で、大都市や大工業地帯のほとんどが沿岸部に立地する点も、内航海運を利用する上での大きなメリットといえる。
 もちろんそのためには、雑貨輸送に強いRORO船やコンテナ船の整備、港湾施設の整備、小口雑貨の輸送に不可欠な貨物情報ネットワークの確立など、まだまだ取り組むべき課題は多い。
 しかし、21世紀の国内物流を担う中心的輸送機関としての内航海運への期待は、今後大いに高まっていくはずだ。
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