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海運雑学ゼミナール
130 船の塗料とカラーコーディネーション
 船舶の塗装は、塗られる場所により、船底塗料、水線塗料、外舷塗料などに分けられる。それぞれ塗料の種類も色も異なり、さらに船の種類によってカラーコーディネーションの傾向も異なっている。
 船底塗料は、文字どおり船の一番底の部分に塗られる塗料で、ドックに入っているとき以外は、普通、目に触れることのない部分だ。防蝕性や生物の付着を防止する性質をもつ塗料が使われ、色は一般に赤褐色となっている。
 水線塗料は、満船時には水面下に沈み、空船時には水面上に出る部分に使われるため、防蝕性や生物付着防止性とともに耐候性や耐磨耗性も求められる。色は赤が多いが、緑色が使われる場合もある。
 外舷塗料は、常に水面上にあるため、防蝕性、耐候性、耐磨耗性などが求められる。この部分の色は、一般にタンカーやばら積船では黒、客船やフェリーでは白、軍用艦などでは灰色が多く用いられるが、コンテナ船などの定期貨物船では、黒、白、青、クリーム色、赤、灰色とさまざまだ。
 また甲板に塗られるデッキ塗料には、荷役を始めとするさまざまな作業が行われることから、防蝕性、耐候性、耐磨耗性、耐油性、耐衝撃性などが要求される。色は、晴天時の作業などでの反射によるまぶしさを緩和するため、灰色、茶色、緑色系統の塗料が多く用いられる。ブリッジなどの上部構造物は、商船の場合ほとんどが白またはクリーム色だ。
 船体塗装の中で、もっともカラフルな部分が煙突(ファンネル)。ここには所属する船会社のアイデンティティを示す色やマークの塗装(ファンネルマーク)が施されている。人間の服装でいえば、ネクタイやスカーフにあたる船のいちばんおシャレな部分がここだ。
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