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海運雑学ゼミナール
133 エルニーニョ(神の子)は、はた迷惑なクリスマスプレゼント
 エクアドルからペルーにかけての沖合は、南極方面からの寒流や風の影響で、緯度のわりに水温が低く、沿岸の国々にとっては天然のクーラーの役割を果たしている。また低水温はプランクトンの繁殖もうながすため世界的な漁場でもある。
 ところが、何年かごとに海流の変化でこの水域の水温が上昇することがある。クリスマスが過ぎたころによく起ることから、地元の漁師たちは、この現象を「エルニーニョ(スペイン語で神の子)」と呼んでいた。水温の上昇は漁業に大きな打撃をもたらし、気象も大きく変化する。沿岸の人々にとっては、じつにはた迷惑にクリスマスプレゼントといったところだった。
 ところが最近、このエルニーニョ現象が、異常な低温や高温、多雨や少雨、台風の頻発など、世界の気象にも大きな影響を及ぼしていることがわかった。とくに1991年の春から1992年の夏まで1年余り続いたエルニーニョ現象は、世界にさまざまな異常気象をもたらした元凶とみられている。
 また同様な現象が東太平洋の赤道付近でも起っていることが明らかになっており、エルニーニョに対抗して、こちらは「ラニーニャ(スペイン語で女の子)」と呼ばれている。
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