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海運雑学ゼミナール
140 岸壁から浮きさん橋まで船をつなぐ港の施設
 港のさまざまな施設の中で、もっとも重要なものの一つが、岸壁、さん橋、浮きさん橋、ドルフィン、係留浮標など船をつなぎとめるための係留施設だ。
 岸壁は、陸地の水際をコンクリートなどで垂直に固めた施設、さん橋は、岸から沖に向けてのびた橋のような形をした係留施設で、どちらも、主に大型の船の係留に利用され、貨物の積みおろしや乗客の乗り降りなどがここで行われる。
 さらに特殊なさん橋として、浮きさん橋がある。これは水面に箱船(ポンツーン)を浮かべ、陸との間を橋でつないだもので、潮の干満の激しい場所での小型の船の係留に便利である。
 水中にクイを打って船がつなげるようにしたものはドルフィンと呼ばれ、普通、陸から10〜20メートル程度の位置に設置されており、陸との間は橋で結ばれる。またシーバースと呼ばれるタンカー用のドルフィンは、水深が十分な沖合につくられ、荷役用のパイプラインで陸と結ばれる。係留浮標は、錨と鎖で海底に繋がれた浮標(ブイ)で、やはり係留に利用される。
 一度航海に出れば、昼夜休まず走り続ける船にとって、こうした係留施設は、ひとときの休息場所。一方、物流や人の流れの面から見ると、海上交通と陸上交通を結ぶ重要なインターフェイスでもある。
 こうした係留施設に、航路、泊地、船だまりなどの水域施設、防波堤、防潮堤などの外郭施設、道路、駐車場、橋りょう、鉄道などの臨港交通施設を加えたものが港の基本施設と呼ばれるもので、これら基本施設の上に、上屋、荷さばき地、倉庫、旅客用施設、野積場、給油・給水施設など、港が実際に機能する上で必要な施設が形成されている。
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