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海運雑学ゼミナール
144 コロンブスより5世紀早くアメリカ大陸を発見したバイキング
 コロンブスのアメリカ大陸発見より5世紀も早く、北米大陸に入植したバイキングがいた。当時バイキングが入植していたアイスランドやグリーンランドと北アメリカ大陸の北部はいわば目と鼻の先。当時のバイキングの航海技術があれば、十分に渡航可能な距離だった。
 発見者は、グリーンランドを開拓したバイキングの伝説的な船乗り「赤毛のエイリーク」の息子レイブ・エイリークソン。グリーンランドでの入植に失望し、より肥沃な土地を求めて992年に船出したレイブが到達したのは、現在のカナダ北東部のラブラドル半島付近だった。
 緑に覆われた肥沃な土地に、レイブは「ヴィンランド(葡萄の国)」と命名し、ここで冬を越した。翌春グリーンランドに戻ったレイブの報告を聞いて、多くのバイキングが入植を開始したが、やがてたび重なるインディアンとの戦いに疲れ、全員、この地を去ってしまう。
 こうしてバイキングによるアメリカ大陸発見は、ニュースとして当時のヨーロッパ社会に伝わるでもなく、彼らの伝説の中に記録されただけで歴史の舞台から消えてしまった。もしその頃、現代のようにマスコミが発達していたら、その後のコロンブスやベスプッチの栄誉は、相当色あせたものになっていたことだろう。
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