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海運雑学ゼミナール
176 1,000分の1の確率でやって来る「有義波高」の2倍の高波
 波の高さや波長を把握するための目安として用いられるのが「有義波」だ。これは一定の数の波の高さと波長を観測し、大きい方から3分の1の波の平均波高と平均波長を求めることによって得られる大きさの波を意味し、天気予報などで報じられる波の高さも、この有義波の高さを表す「有義波高」によって示される。
 とはいっても、これはあくまで統計的な平均値であり、実際にこの高さや波長の波が連続してやって来るのではない。統計的には、100波に1波は有義波高の1.6倍、1,000波に1波は1.9倍の波高の波が起こるといわれている。波高4mで波長が10秒なら、約17分に1回の割合で波高6.4mの波が、2時間40分に1回の割合で7.6mの波がやって来る可能性があるわけだ。
 甲板上で作業していた船員や磯釣りをしていた人が高波にさらわれる事故も、こうした大波に遭遇し、うっかり逃げそこねてしまうことによるものが多い。磯釣りを楽しむ人は、安全そうにみえる岩場でも、今打ち寄せている波の2倍近い高さの波が突然やって来る可能性があることを常に念頭に置いておくべきだろう。
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