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海運雑学ゼミナール

222 ロンドンのコーヒー店で生まれた世界有数の海運取引所

 石油や穀物、鉱物などの国際商品や為替に市場があるように、海運にも国際的な市場がある。現在その中心は、ロンドン、ニューヨーク、東京だが、最も古い歴史を誇り、現在も世界の海運情報が集中しているのがロンドン。そのロンドン海運市場での海運取引の中心が、300年近い伝統を誇るバルチック取引所(The Baltic Exchange)だ。
 当初は、主としてロシア貿易に従事していた商人やブローカーが集まって商談を行う場だったが、その後、地中海、インド、中国、豪州などとの貿易に携わる業者たちが設立したロンドン海運取引所(London Shipping Exchange)と合併し、現在に至っている。
 海運ブローカーたちは、この海運取引所に会員として登録し、膨大な海運情報をもとに、積み荷を求めている世界中の船舶と、輸送のための船舶を求めている世界中の貨物(主としてばら積み貨物)を結び付ける業務を行う。また船主とオペレーターとの間での定期傭船契約や船舶の売買の仲介なども行う。
 18世紀初頭のロンドンのコーヒー店 Baltic Coffee House を発祥の地とする点で、このバルチック取引所は、やはり17世紀末のロンドンのコーヒー店から生まれたロイズ保険市場とよく似ている。英国といえば紅茶というイメージが強いが、かつてのロンドンの海運関係者には、どうもコーヒー党が多かったらしい。
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