日本船主協会

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●MARPOL条約について

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 MARPOL条約も含め、海上の安全、能率的な船舶の運航、海洋汚染の防止など海運に関する様々な条約、勧告等は、国際海事機関(International Maritime Organization:IMO)において審議、採択されている。
 現在、MARPOL条約と言えば、一般的に73/78 MARPOL条約(1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書)のことを言う。過去に遡ると、1954年にロンドンにおいて採択(1958年7月26日発効)された「1954年の油による海水汚濁の防止のための国際条約(OILPOL条約)」が、海洋汚染防止に関する国際的な取り組みの第一歩と言える。この条約は、主としてタンカーの通常運航および機関区域の油性ビルジから発生する海洋汚染を規制するものであった。
 ところが、1967年に、英仏海峡においてリベリア籍の油タンカー「トリー・キャニオン号(Torrey Canyon)」が座礁し、積荷のほぼ全量にあたる12万トンの原油を流出させるという未曾有の大事故が発生した。さらに、タンカーの大型化、油以外の有害物質輸送量の増大、沿岸国の海洋環境保護に対する関心の高まり等を背景として、包括的な国際条約の必要性が広く認識されるようになった。
 このような状況を受けて、1969年からIMCO(IMOの前身)において、新たな国際条約の策定作業が開始され、1973年11月2日に1973年MARPOL条約(1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約)が採択された。この条約は、規制対象となる油の範囲を従来(OILPOL条約)の重質油だけでなく全ての油に拡大するとともに、有害液体物質、汚水等も規制対象に含めること等によって海洋汚染を防止するための包括的な条約となった。
 しかしながら、1973年条約には、規定の一部に未解決の問題があったため発効には至らず、その後、1976年から77年にかけて米国沿岸で相次いで発生したタンカー事故を契機として、米国よりタンカーの規制強化に関する提案が行われた結果、1978年2月17日に、1973年条約の一部を修正、追加する73/78 MARPOL条約が採択された。具体的には、1.一定の油タンカーに対する規制の強化、2.未解決の問題があったために1973年条約の発効阻害要因となっていた附属書II(ばら積の有害液体物質による汚染防止)の実施に猶予期間を設けること等であった。
 本議定書は、1983年10月2日に発効(議定書の規定により、附属書IIについては、1987年4月6日に発効)し、我が国においても海洋汚染防止法が全面改正され、同日より施行された。なお、議定書の附属書(Annex)のうち、附属書I(油による汚染防止)および附属書IIは強制附属書として議定書締約国は全て実施する義務があるが、附属書III~Vについては選択附属書として実施を選択できる。
 なお、1997年9月26日に大気汚染の防止に関する73/78 MARPOL条約の1997年議定書(附属書VI)が採択(2005年5月19日発効)されている。

■資料3:国際海事機関(IMO)の概要(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/kaiji/imo/gaiyou_.html

■資料4:MARPOL条約の構成・概要