日本船主協会

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A:海洋環境
7.バラスト水の管理に関する国際条約
■資料19:IMOにおけるバラスト水規則・ガイドライン等策定経緯

IMOにおけるバラスト水規則・ガイドライン等策定経緯

海洋汚染国際会議
1973年

伝染病バクテリアを含むバラスト水排出の影響調査を求める決議18を採択。

MEPC 26
1988年9月

カナダが、五大湖に排出される船舶バラスト水と内外国産生物の存在及び関連性に関する研究文書を提出した。
米国が、この問題に係る懸念を表明した。
カナダは、外国種問題を抱えている加盟国に対し、この情報を伝達することを要請した。

MEPC 29
1990年3月

オーストラリアが、オーストラリア水域において、有毒渦鞭毛虫類が、バラスト水経由で排出された可能性を立証する文書を提出。
非公式検討部会(オーストラリア、カナダ、デンマーク、ドイツ、日本、ノルウエー、米国及び国際海運会議所(ICS)が、この問題を討論した。
MEPCは、この問題をMEPC作業計画に含み、かつ、次会期に作業部会を設置することで合意した。

MEPC 30
1990年11月

作業部会は、カナダが提出した、バラスト水制御にかかるガイドライン案を検討かつ修正した。
MEPCは、次会期のガイドライン採択を目指して、加盟国が、会期の中間期にガイドラインを検討すべきことで合意した。

MEPC 31
1990年7月

作業部会は、ガイドライン策定作業を完了し、当該ガイドラインは、MEPC決議50(31)として採択された。
〔船舶のバラスト水・沈殿物排出による好ましくない生物・病原体侵入防止のためのガイドライン〕

MEPC 33
1992年10月

オーストラリアが、有害海洋生物侵入を扱ったオーストラリアの経験に関する情報を記載した文書を提出。
MEPC 30の間、非公式作業部会を開催し、かつ、すべての加盟国に対し、この問題に関する質問状を回覧することで合意した。

MEPC 34
1993年7月

オーストラリアがこの問題に関する調査結果を提出。
非公式作業部会が、いかに検討を進めるかについて議論し、また、MEPCは、既存IMOガイドラインのさらなる進展を目指して、次回会期において作業部会を設立することで合意した。
また、MEPCは、既存ガイドラインを織り込んだ総会決議案を承認した。

第18回IMO総会
1993年11月

総会は、「船舶のバラスト水・沈殿物排出による好ましくない生物・病原体侵入防止のためのガイドラインに関する決議A.774(18)を採択した。

MEPC 35
1994年3月

作業部会が、バラスト水制御・管理に関する法規制策定の検討を開始した。
作業部会のメンバーには、オーストラリア、カナダ、インド、日本、リベリア、ニュージーランド、ノルウエー、スウエーデン、英国、米国、香港、中国、ICS、国際船級協会連合(IACS)、石油会社国際海事評議会(OCIMF)、国際地球友の会(FOEI)が含まれている。

MEPC 36
1994年10~11月

作業部会で、バラスト水制御・管理に関する法規制策定の検討。

MEPC 37
1995年9月

作業部会で、バラスト水制御・管理に関する法規制策定の検討。

MEPC 38
1996年7月

作業部会で、有害水生生物・病原体の移動を最小化する船舶バラスト水制御・管理のための予備的規則案を検討し、かつ、当該規制関連ガイドライン実施に関する作業を開始した。

MEPC 39
1997年3月

作業部会が、規則案および1991年ガイドラインの最新化についての作業実施。
MEPCは、洋上バラスト水交換の安全性に関するガイダンスについてのMEPC/MSC合同回章を承認した。
MEPCは、1991年バラスト水ガイドラインを、総会決議案として最新化したものに同意した。

MEPC 40
1997年9月

作業部会は、これまでで最大の出席者(アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、デンマーク、フィンランド、ドイツ、ギリシャ、インド、日本、リベリア、マレーシア、マルタ、オランダ、ニュージーランド、ノルウエー、パナマ、ポーランド、韓国、ロシア連邦、シンガポール、南アフリカ、スウエーデン、英国、米国、香港(中国)、国連環境計画(UNEP)、ICS、国際港湾協会(IAPH)、ボルチック国際海運協議会(BIMCO)、IACS、FOEI,国際独立タンカー船主協会(INTERTANKO)、国際自然保護連合(IUCN)、International Council of Cruise Lines(ICCL)、World Wide Fund for Nature(WWF))をもって、規則案作業を続行した。

第20回IMO総会
1997年11月

総会は、決議A.774(18)を廃止、かつ、最新化して、決議A.868(20)「有害水生動物・病原体の移動を最小化する船舶バラスト水制御・管理のためのガイドライン」を採択した。
改正ガイドラインは、問題への取り組みについての更なる勧告を導入している。この問題への取り組みには、バラスト水に伴って有害生物を船内に取り入れる機会をいかにして減少させるかが含まれている。

MEPC 41
1998年3~4月

25カ国および10機関から成る作業部会が、規則案およびガイドライン案についての作業を実施。
MEPCは、作業部会メンバーが、追加修正のためのコメントを提出できるよう、規則案、関連コード、ガイドライン案を速やかに回章するよう要請した。

MEPC 42
1998年11月

新規則の形式について、(1)新議定書によるMARPOL73/78への附属書の追加、(2)MARPOL73/78の改正による附属書の追加、(3)新条約の3つについて検討されたが、バラスト水管理は寄港国の管理に基づくもので、旗国主義のMARPOL条約にはなじまない等の意見が出され結論は得られなかった。

MEPC 43
1999年6月

バラスト水管理の具体的手法として、(1)全ての船舶とすべての海域を対象とするuniversal approach(米国案)と(2)バラスト水管理区域(BMWA)を設定し、この区域を適用対象とする(日本・オーストラリア等案)概念が対立し実質的な議論は行われなかった
バラスト水管理問題は、MEPCでの最重要課題であり、出来るだけ早く条約を策定する必要があるが、当初予定していた2000/2001年の条約会議開催は困難との認識で合意。

MEPC 44
2000年3月

バラスト水を管理しなければならない船舶の範囲について審議が行われた。
米国案「全船舶」と日本、オーストラリア等の案「バラスト水管理水域内を航行する船舶のみ」が検討され、折衷案として「原則として全船舶」を対象とし、バラスト水交換等の具体的規制を伴う水域に関しては「一定の海域での特別要件」とする条約案骨子が作成された。
今後、2002~2003年での新条約採択を目指して検討を進める。

MEPC 45
2000年10月

第1段階におけるバラスト水管理計画、バラスト水管理記録簿およびバラスト水管理手順について、また第2段階における一定の海域の設定手続きおよび同海域における特別要件について、その規則案が検討された。

MEPC 46
2001年4月

主としてバラスト水管理基準について検討が行われた。

MEPC 47
2002年3月

通信部会が作成した条約案の内容の検討を中心に審議が行われる予定であったが、ブラジルなどがバラスト水に含まれるどのような水生生物を規制の対象とするのかという最も根本的な疑問を提示し、議論が紛糾した。

第1回中間会合
およびMEPC 48
2002年9~10月

船舶に適用されるバラスト水処理方法、バラスト水交換海域、およびPSC (ポートステートコントロール)の手法にバラスト水の採取検査(Sampling の実施)を含めることの是非、など条約の根幹となる部分が審議され僅かながら前進した。

第2回中間会合
2003年3月

第1回中間会合に引き続き、バラスト水処理基準、処理方法、バラスト水交換海域などが審議された。

MEPC 49
2003年7月

外交会議に向けて条約案の最終化を図る会議となったが、環境保護に比重が大きく置かれたこと、および条約の形式を急速に整えたことによりバラスト水交換海域、バラスト水交換が出来なかった場合の措置などの審議が外交会議に先送りされた。

採択会議
2004年2月

バラスト水管理条約を採択。