日本船主協会

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2.船舶燃料油による油濁損害補償
■資料4:船主責任制限条約(LLMC)について

船主責任制限条約(LLMC)について

 船舶所有者、船舶貸借人、用船者などが自己の責任を一定額に制限する制度は、古くから各国が自国の海運企業を保護育成するために、独自に設定してきたが、これらの船主責任制限制度を国際的に統一したのが、1957年にブラッセルで採択された「海上航行船舶の所有者等の責任の制限に関する国際条約」(1957年船主責任制限条約)である。
 1957年条約は、20年近く経過して責任制限額が相対的に低下し、被害者に不利な状況となったため、これを是正する目的で1976年11月19日にIMCO(IMOの前身)が採択したのが「海事債権についての責任の制限に関する条約(Convention on Limitation of Liability for Maritime Claims,1976:76 LLMC)」である。本条約は、1986年12月1日に発効し、わが国は1982 年に「船舶の所有者等の責任の制限に関する法律(船主責任制限法)」)として国内法化している。この条約によって、船舶所有者等の責任の限度額は、一船・一事故毎に船舶のトン数に応じて規定され、一事故による船主・用船者等の賠償額が一定額に制限された。
 その後、1993年3月に開催されたIMO第68回法律委員会(LEG)において、76 LLMCの改正が提起され、第69回LEGより検討が開始された。1995年4月の第72回LEGで76 LLMCを改正する1996年議定書(96 LLMC)の最終案が決定され、同議定書(条約)を採択するための外交会議において1996年5月3日に採択された。本条約の概要は次の通りであり、2004年5月13日に発効した。

76 LLMCにおける船主責任限度額の引き上げが行われ、76 LLMCの責任限度額の約2.4倍の限度額が設定された。その後2015年には限度額が更に1.51倍引き上げられた(下表参照)。

船舶の安全運航を確保するための管理システムの構築と徹底、安全運航に寄与する機器の開発支援と導入促進

船客の死傷については、わが国の主張通り「締約国が船客にとって『条約より不利にならない限り』独自の制度を設けることができる」との条文が取り入れられた。



<96 LLMC責任限度額>

人損
物損


以上