海
(
うみ
)
の
場合
(
ばあい
)
、たとえば
距離
(
きょり
)
を
表
(
あらわ
)
す
単位
(
たんい
)
は『カイリ:
海里
(
かいり
)
』で、1カイリは1.852km。スピードでは『ノット』が
使
(
つか
)
われ、1ノットは
時速
(
じぞく
)
1.852km、つまり、1
時間
(
じかん
)
に1カイリ
進
(
すす
)
むスピードというわけだ。
鉄
(
てつ
)
の
球
(
たま
)
は
沈
(
しず
)
むけど、
同
(
おな
)
じ
量
(
りょう
)
の
鉄
(
てつ
)
をうすく
伸
(
の
)
ばして
洗面器
(
せんめんき
)
のような
形
(
かたち
)
の
船
(
ふね
)
にすれば
沈
(
しず
)
まない。これは、
体積
(
たいせき
)
が
増
(
ふ
)
えるため。
水
(
みず
)
と
船
(
ふね
)
がふれる
部分
(
ぶぶん
)
には「
浮力
(
ふりょく
)
」という、ものを
押
(
お
)
し
上
(
あ
)
げる
力
(
ちから
)
が
働
(
はたら
)
くんだけど、
体積
(
たいせき
)
が
大
(
おお
)
きいほど「
浮力
(
ふりょく
)
」も
大
(
おお
)
きくなるんだ。だから
重
(
おも
)
い
鉄
(
てつ
)
でできている
船
(
ふね
)
も、
体積
(
たいせき
)
が
大
(
おお
)
きいから
水
(
みず
)
に
浮
(
う
)
くというわけなんだ。
プールや
海
(
うみ
)
の
中
(
なか
)
でジョギングをしても、なかなか
前
(
まえ
)
へ
進
(
すす
)
まないね。
水
(
みず
)
の
抵抗
(
ていこう
)
は
空気
(
くうき
)
の
抵抗
(
ていこう
)
の
約
(
やく
)
800
倍
(
ばい
)
もあるからなんだ。そこで、
船全体
(
ふねぜんたい
)
を
細長
(
ほそなが
)
いスマートな
形
(
かたち
)
にしたり、
船首部分
(
せんしゅぶぶん
)
に
丸
(
まる
)
みをもたせたり、さらに
水
(
みず
)
から
浮
(
う
)
かせる
工夫
(
くふう
)
をしたりして、
水
(
みず
)
の
抵抗
(
ていこう
)
を
減
(
へ
)
らしているんだ。
抵抗
(
ていこう
)
が
少
(
すく
)
なくなれば
船
(
ふね
)
を
動
(
うご
)
かすための
燃料
(
ねんりょう
)
も
少
(
すく
)
なくてすむから、
省
(
しょう
)
エネにもなるんだね。
直径
(
ちょっけい
)
が
約
(
やく
)
9mもあるプロペラの
取
(
と
)
りつけ
船
(
ふね
)
をおし
進
(
すす
)
める
力
(
ちから
)
のことを「
推進力
(
すいしんりょく
)
」という。
この
推進力
(
すいしんりょく
)
は、
船尾
(
せんび
)
にある『スクリュープロペラ』を
回転
(
かいてん
)
させることによって
得
(
え
)
られるんだ。
ちょうどネジを
回
(
まわ
)
して
木材
(
もくざい
)
の
中
(
なか
)
を
進
(
すす
)
んでいくのと
同
(
おな
)
じ
原理
(
げんり
)
で、プロペラが
水
(
みず
)
を
船
(
ふね
)
の
後
(
うし
)
ろへ
押
(
お
)
し
出
(
だ
)
して
前進
(
ぜんしん
)
しているんだよ。
船
(
ふね
)
を
安全
(
あんぜん
)
に
運行
(
うんこう
)
するには、
天候
(
てんこう
)
や
地形
(
ちけい
)
、
他
(
た
)
の
船
(
ふね
)
の
位置
(
いち
)
など、
さまざまな
状況
(
じょうきょう
)
を
把握
(
はあく
)
している
必要
(
ひつよう
)
があるんだ。
そして、レーダー
画面
(
がめん
)
や
電子海図
(
でんしかいず
)
によって
表示
(
ひょうじ
)
された、これらの
情報
(
じょうほう
)
をブリッジのコンピュータですべてて
管理
(
かんり
)
するのが“
統合
(
とうごう
)
ブリッジシステム”なんだ。これまでは
人手
(
ひとで
)
に
頼
(
たよ
)
っていた
情報
(
じょうほう
)
の
収集
(
しゅうしゅう
)
が
自動化
(
じどうか
)
されたんだよ。
現在
(
げんざい
)
、
国内
(
こくない
)
の
貨物輸送
(
かもつゆそう
)
はトラックや
鉄道
(
てつどう
)
、
航空機
(
こうくうき
)
、そして
内航海運
(
ないこうかいうん
)
に
分
(
わ
)
けられる。ところが、
車
(
くるま
)
の
排気
(
はいき
)
ガスや
道路
(
どうろ
)
の
渋滞
(
じゅうたい
)
、
騒音
(
そうおん
)
、
労働力
(
ろうどうりょく
)
の
不足
(
ふそく
)
など、
多
(
おお
)
くの
問題
(
もんだい
)
をかかえているんだ。そこで、
少
(
すく
)
ない
燃料
(
ねんりょう
)
で
大量
(
たいりょう
)
の
貨物
(
かもつ
)
が
運
(
はこ
)
べる
内航海運
(
ないこうかいうん
)
を、
物流
(
ぶつりゅう
)
の
主役
(
しゅやく
)
にする
取
(
と
)
り
組
(
く
)
みが
始
(
はじ
)
まっている。これが、モーダルシフト。
年々悪化
(
ねんねんあっか
)
する
地球環境
(
ちきゅうかんきょう
)
のためにも、
環境
(
かんきょう
)
にやさしい
内航海運
(
ないこうかいうん
)
がますます
注目
(
ちゅうもく
)
されているんだよ。