[主な事件の概要] | |
(1) | 2002年3月15日、1950トンの燃料油を積み、ヤンゴン(ミャンマー)に向けシンガポールを出港したベリーズ籍タンカー「ハン・ウェイ」号(2,890トン)が、出港2日後にタイ・プーケット沖で何者かに乗っ取られた。2ヵ月後、同船に酷似した船がバンコク南東沖のシー・チャン島付近に錨泊しているのが発見された。船名が変えられ、ホンジュラスの旗を掲げ、船体の色が塗り替えられていたが、備品や造船所プレート等より「ハン・ウェイ」号であることが確認された。積載貨物は抜き取られていた。同号の乗組員13人は小型ボートへ移乗させられ、漂流中のところ、インドネシア・アチェにて救助された。 |
(2) | 同年6月15日、2万トンの塩化カリウムを積載した貨物船が、スエズ運河を通過し、機関修理のためソマリア北方海域で停船中、13人の武装集団に乗り込まれ、占拠された。要求された身代金が支払われ、7月3日、船舶および23人の乗組員は解放された。その間、IMBの要請によりドイツ艦船がソマリア領海外で待機していた。なお、この事件と同時期にソマリア沿岸では同様の海賊事件が2件発生した。 |
(3) | 同年9月28日、マレーシア籍油タンカーが2900トンの燃料油を積載し、Labuan(ブルネイ)へ向けMelaka(マレーシア)を出港後、マラッカ海峡南のPulau lyu Kecil付近において10数人の武装集団に襲撃された。全乗組員は船室内に監禁されたまま、貨物の燃料油を他の船舶に抜き取り逃走。幸いにして乗組員に負傷者なし、船舶の通信機器は破壊されていた。 |
(4) | 同年11月24日、マラッカ海峡において、インドネシア Aceh州のLanagsaからマレーシアのPenangへ向かうマレーシア籍貨物船を武装集団が襲撃。同船のエンジンを破壊し、船長以外の乗組員12人とともに漂流させた。船長はAcehへ連行され身代金が要求された。身代金が支払われた後船長は解放されたが、船舶および12人の乗組員は以前行方不明。 |
海賊発生の上位10港 | |||
港名 | 件数 | 港名 | 件数 |
---|---|---|---|
チッタゴン (バングラデシュ) |
25 | ホーチミン (ベトナム) |
9 |
バリクパパン (インドネシア) |
21 | ジョージタウン (ガイアナ) |
9 |
ラゴス(ナイジェリア) |
12 | ガイアキル (エクアドル) |
8 |
サマリンダ(インドネシア) |
11 | ベラワン(インドネシア) |
8 |
ジャカルタ-ウジュンパンダン (インドネシア) |
11 | リオハイナ (ドミニカ共和国) |
7 |
チェンナイ (インド) |
7 |
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