「10+2」ルール案(概要)                                                     資料3-6-1-1
|  | 輸入者(及び船社等)の要件(「10+2」の「10」に係る部分) | 船社の要件(「10+2」の「2」に係る部分) | ||||
| 要件 | Importer
   Security Filing | Vessel
   Stow Plan(VSP) | Container
   Status Message(CSM) | |||
| 対象 貨物 | コンテナ貨物・ブレイクバルク(BB)貨物 (FROB/IE/T&E以外) | FROB/IE/T&Eの コンテナ貨物、BB貨物 | コンテナ貨物、BB貨物(※) | コンテナ貨物 | ||
| 申告 者 | Ø   輸入者又は指定された代理人 【規則案§149.1(a)、§149.2(a)、以下同】 Ø   自由貿易地域(FTZ)に送られる場合はFTZ申請をする者 【§149.1(a)、§149.2(a)】 | Ø   FROB貨物: 船社  Ø   即時輸出(IE)/保税輸送・輸出(T&E)貨物: IE/T&E申請者 【§149.1(a)、§149.2(a)】 | 船社 【§4.7c】 | 船社。船社が自社のトラッキング・システムにCSMを作成・収集している場合、以下のイベントの状況を報告する。本ルールは、船社に対し自社のトラッキング・システム以外の方法でCSMの作成・収集を求めるものではない。【§4.7d(a)】 | ||
| 申告 時期 | Ø   コンテナ貨物:外国港での船積24時間前まで 【§149.2(b)】 Ø   BB貨物:米国到着24時間前まで(CBPへの申請要) 【§149.4(b)】 | Ø  FROB貨物:外国港での船積前まで Ø  IE/TE貨物:外国港での船積24時間前まで 【§149.2(b)】 Ø   BB貨物:米国到着24時間前まで(CBPへの申請要) 【§149.4(b)】 | Ø  外国の最終寄港地を出港後48時間以内。 Ø  航海時間が48時間以内の場合は最初の米国寄港地への到着前。 【§4.7c(a)】 | CSMが自社のトラッキング・システムに取り込まれた後24時間以内 【§4.7d(c)】 | ||
| 申告 内容 | 1. 製造者/サプライヤーの名前と住所 2. 販売者の名前と住所 3. 買主の名前と住所 4. 送り先の名前と住所 5. コンテナ詰めした場所(BB貨物の場合、船積準備をした場所) 6. 混載業者の名前と住所(BB貨物の場合、船積準備をした者又は船積準備を手配した者の名前と住所) 7. 記録上の輸入者の番号/FTZ申請ID 8. 荷受人番号 9. 原産国 10. 貨物のHTSUS番号 【§149.3(a)】 | 1.ブッキングをした団体の名前と住所  ⇒商品の輸送費用を支払う団体の名前と住所 2.荷揚する外国港  ⇒最終目的地となる外国の荷揚港の港湾コード 3.配送先  ⇒配送先の都市コード 4.送り先の名前と住所  ⇒税関後、商品を物理的に最初に受け取る団体の名前と住所 5.貨物のHTSUS番号  ⇒輸入貨物が米国通関統計(HTSUS)の下で分類される、関税/統計報告番号。同番号は6桁で提出する必要がある。但し、10桁でもよい。 【§149.3(b)】 | 1. 船舶情報 【§4.7c(b)】  (1)船名(IMO番号を含む) (2)船舶オペレーター(Vessel Operator) (3)航海番号(Voyage number) 2. コンテナ情報(BB貨物は各ユニットの情報)【§4.7c(c)】  (1)コンテナ・オペレーター(コンテナ貨物の場合のみ)  (2)機器の番号(Equipment
  Number。コンテナ貨物の場合のみ)  (3)機器の大きさと形式(Equipment
  Size and Type。コンテナ貨物の場合のみ)  (4)積みつけ位置(Stow Position)  (5)Hazmat-UNコード  (6)船積港(Port of lading)  (7)荷揚港(Port of
  discharge) | 1.CSMとして報告すべきイベント 【§4.7d(b)】  (1)コンテナに係るブッキングがコンファ-ムされた時  (2)コンテナがターミナル検査を受けた時  (3)コンテナが施設に到着又は施設を出発した時(これはコンテナが港、コンテナヤード、他の施設に出入りした時に発生する。通常これらのCSMは、「ゲート・イン」又は「ゲート・アウト」メッセージと言及)  (4)コンテナが輸送機材に積込み又は積卸された時(船舶、フィーダー船、バージ、鉄道、トラックによる移動を含む。これらは、「積込み」又は「積卸し」メッセージと言及)  (5)船舶が港を出発又は港に到着した時(これらは通常「船舶の出発」又は「船舶の到着」ノーティスと言及)  (6)コンテナがターミナル内を移動された時  (7)コンテナ詰め/コンテナから荷卸された時  (8)コンテナ詰め/コンテナからの荷卸がコンファームされた時  (9)コンテナが大規模な修理を受けた時 2. 各イベントの報告に含むべき内容 【§4.7d(d)】  (1)ANSI X.12又はUN EDIFACTで定義されるイベント・コード  (2)コンテナ番号  (3)報告されたイベントの日時  (4)コンテナの状態(emptyかfullか)  (5)イベントの発生場所  (6)当該CSMに関する船舶ID | ||
| その 他 | 1.情報の検証 【§149.2(c)】 Ø 申告者が他団体から得た情報を申告する場合、CBPは、申告者が実際の商慣習に従い当該情報を得た方法、並びに申告者が当該情報を検証できるか及びどのように検証できるか、について考慮する。 Ø 申告者が当該情報の検証ができない場合、CBPは、当該申告者が合理的に正しいと信じるものに基づく情報を提出できる。 2.情報のアップデート 【§149.2(d)】 申告者は、貨物の申告後から貨物が米国内の港に到着する前の間に、申告情報に変更があった場合又はより正確な情報を入手した場合、申告内容をアップデートしなければならない。 3.情報の取り下げ 【§149.2(e)】 申告者は、貨物の申告後に、当該貨物が米国に輸入されないこととなった場合、その理由とともに申告を取り下げるものとする。 4.認定される者 【§149.5(a)】 Ø 輸入者セキュリティ・ファイリングを電子的に行うための資格要件として、申告者はCBPが承認したEDIを通じて適切な申告を行うため、CBPが規定する通信プロトコルを確立しなければならない。 Ø 輸入者セキュリティ・ファイリングと引取申告或いは納税申告を、一度に電子申告する場合、当該申告者は輸入者自身又は免許を持つ通関業者でなければならない。 Ø いかなる申告者もボンドを所有していなければならない。 5.輸入者セキュリティ・ファイリング/引取申告/納税電子申告を同時に行う場合 §149.6】  輸入者セキュリティ・ファイリング/引取申告/納税電子申告を同時に行う場合、輸入者は、以下のデータを一度だけ提出することを求められる。   (a) 記録上の輸入者番号、(b) 荷受人番号、(c) 原産国、 (d) HTSUS番号(10桁) 6. 輸入者セキュリティファイリングは、CBPが承認する電子データシステムで提出する。(現在承認されているのは、Automated Broker Interface(ABI)と船舶AMS) | Ø VSPは、CBPが承認する電子データシステムで提出する。(現在承認されているのは船舶AMS) 【§4.7c(a)】 − | Ø 米国向コンテナのCSMと一緒に、米国以外向のコンテナのCSMを提出してもよい。但し、CBPは提出された全ての情報にアクセスし、それを使用してもよいこととされる。【§4.7d(e)】 Ø CSMは、CBPが承認する電子データシステムで提出する。(現在承認されているのは船舶AMS) 【§4.7d(a)】 
   以上 | |||
※バルク貨物は「10+2」ルールの適用対象外となる。バルク貨物及びブレイクバルクの定義は以下のとおり。 【§149.1(c)、(d)】
(c)バルク貨物
同質の貨物で、緩い包装のまま積み込まれ(Stowed
loose in the hold)、箱(box)、壜・缶(bale)、袋(bag)、樽(cask)等いかなる容器にも梱包されていないもので、以下のいずれかから構成されるもの
(1)油、穀物、石炭、鉱石などの流し込める物質(Free
Flowing articles)で、ポンプで汲み上げられる、あるいはシューターで流し込める、あるいは落とし込み(dumping)によって取り扱えるもの、又は、
(2)れんが、銑鉄、木材、鋼材など機械的な取り扱いを必要とするもの
(d)ブレイクバルク貨物
コンテナ化されていないが、他の形での梱包あるいは束ねられた貨物のこと
以上