JSA 社団法人日本船主協会
文字サイズを変更する
小
中
大

Homeオピニオン > 2010年11月

オピニオン

2010年11月

島川常任理事

新会社
「NSユナイテッド海運株式会社」を
どうぞよろしく

日本船主協会 常任理事
NSユナイテッド海運株式会社
代表取締役社長
島川 惠一郎

10月1日付けで、旧新和海運と旧日鉄海運が合併し、新会社[NSユナイテッド海運株式会社]がスタート致しました。期せずして本稿掲載の直前のタイミングで新会社がスタートしたものですから、この場をお借りして、新会社の概要、今後の抱負等につき、新会社としてのご挨拶も兼ね述べさせていただきます。

 

先ず新会社の新たな本店所在地ですが、大手町1丁目5-1、ファーストスクエアのウェストタワー(21F&22F)にて、心機一転、業務を開始致しました。皆様お気軽にお立ち寄りいただければ幸いです。資本金は103億円、従業員は連結ベースで約680人、船隊規模は128隻(約1千万DWT)で、本年度の売上規模は約1300億円強となる見込みです。船隊の特徴は、鉱石専用船とケープサイズバルカー等の大型船を約30隻有する大規模船隊となることです。このスケールメリットを活用することを基本に、その他増加する中小型船隊や、経営資源の有効活用を図ることにより、従来両社が展開してきた製鉄原燃料、石炭等をはじめとするバルク、鉄鋼製品、エネルギー等の事業領域に、更に多様且つ高品質な輸送サービスを提供することにより事業の拡大発展を目指したいと考えています。

 

今後、バルク、エネルギーの海上輸送分野はますます競争が激化し、この夏既に経験した様な運賃市況の大幅な変動を伴う、いわゆる「大競争」時代を迎えることになるでしょう。こうした中では、強い国際競争力を備え、盤石な財務基盤を有する会社、そして変化を続ける世界の多様な荷主のニーズに即応し、競争力ある海上輸送サービスを世界のあらゆる場所で提供できる会社だけが勝ち残ることが出来る時代となると考え、我々も合併効果を十二分に発揮し、一日でも早くそうした会社へと脱皮成長し、世界の荷主の期待に応えて行くことが新会社の使命と考えています。

 

NSユナイテッド海運は、旧両社の長い歴史と経験に基づく技術、ノウハウの蓄積とそれに基づく世界の荷主からの信頼が最大の経営資源と考えています。従って、まずそれらを効果的に合体、活用し、バルク、エネルギー分野で、より一層総合的かつ質の高い海上輸送サービスを提供できる「実力」をなにより高めなければならない、と考えています。そしてグローバル化が進展する国際海運市場の中で、皆様にとって、さらに「大きな存在感と深い信頼感」のある会社に成長することを目指し、日々努力を続けて参りたいと思います。

 

ちなみに、新会社の名称「ユナイテッド」はギリシャ語の“ユニ”即ち“1つ”、が語源であり、連合という日本語訳に加え、和して合する、そして1つになる、という意味があります。

 

新会社を一日も早く文字通り融和一体化し、全社一丸となって力強く前進させることが新社長としての私の役割であり、又それが日本船主協会の一員として我が国の海運業界の発展の一翼を担う私どもの責務である考えています。全力で頑張りますので、どうか海運関係者皆々様の従来と変わらぬご愛顧、ご支援を頂きたく、宜しくお願い致します。

  • オピニオン
  • 海運政策・税制
  • 海賊問題
  • 環境問題
  • 各種レポート
  • IMO情報
  • ASF情報
  • 海事人材の確保