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プレスリリース

2011年3月29日
日本船主協会

アジア船主フォーラム・シップリサイクリング委員会第14回中間会合の結果について

 2011年3月25日、アジア船主フォーラム(ASF)シップリサイクリング委員会(SRC)の第14回中間会合がベトナム・ハノイにおいて開催され、共同声明が採択されましたので、添付のとおりお知らせします。
 同会合では、ASFメンバーである中国、台湾、インドネシア、マレーシア、ベトナム、香港の各船主協会の出席の下、シップリサイクル条約に関連する諸問題や現存船インベントリの作成体制などについて意見交換が行われました。

以上


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2011年3月25日 於:ハノイ

アジア船主フォーラム(ASF)シップリサイクリング委員会(SRC)第14回中間会合

アジア船主フォーラム・シップリサイクリング委員会(SRC)第14回中間会合が2011年3月25日にベトナム・ハノイで開催された。本会合には、ASF事務局長およびASFメンバー船協から中国、台湾、インドネシア、マレーシア、ベトナムおよび香港の代表17人が出席した。また、オブザーバーとして、ベトナム海事局の代表が本会合に出席した。出席者リストは添付のとおり。
本会合は、台湾船主協会(NACS)が主催し、ASF SRC委員長であるBronson Hsieh氏が議事を進行した。出席者は、ベトナム船主協会(VSA)が本会合をハノイで開催してくれたことに感謝の意を表明した。
1. SRCは、「2009年の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約(以下、シッ プリサイクル条約)」を全面的に支持するとともに、同条約の履行を支援するために、国際海事機関(IMO)の海洋環境保護委員会(MEPC)によって、複数のガイドラインが作成中であることに留意した。
SRCは、2011年3月現在でフランスおよびオランダ、イタリア、セントキッツ・ネイビス、トルコの5カ国がシップリサイクル条約に署名したことを歓迎した。またSRCは、主要なシップリサイクル国の政府に対して同条約の批准について検討するよう促すものである。

2. 船主は、シップリサイクル条約の発効後5年以内に、所有する現存船の有害危険物一覧表(インベントリ)を作成する義務を法的に負わなければならないことから、SRCは、インベントリの円滑な準備と作成のために、関係者(各国政府、船級協会、造船会社、etc)間で協力するよう促すものである。
これに関連して、SRCは、船級協会が新造船のインベントリ作成のためにソフトウェアを開発し、また日本、韓国、中国の造船関係団体がインベントリ作成に向けた共通マニュアルの開発、および材料宣誓書の共通フォーマット作成のために、互いに協力していることに留意した。

3. 新聞記事によれば、バングラディッシュの最高裁判所が、昨年、解撤事業を停止させることを決定し、(解撤船の)輸出国から(有害危険物の)事前除去を証明するものを得ないで解撤することを禁じる新しい規則が策定されたとのことである。
SRCは、船舶を安全かつ環境に配慮してリサイクルすることを全面的に支持するものであるが、シップリサイクルのキャパシティが、近い将来、潜在的に不足する懸念があることに留意した。

4. SRCは、次回第15回中間会合を台北で開催するとの台湾船主協会(NACS)からの提案を歓迎し、これを了解した。

5. 最後に、アジア船主は国際海運業界の主要な関係者として、より安全かつ環境上適切なシップリサイクルを船主が推進するための方策について引き続き議論していくことを確認した。



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