2026年4月1日
『令和8年度の内航海運を思う』
日本船主協会 常任委員田渕ホールディングス 代表取締役
田渕 訓生
日本船主協会のオピニオンへの寄稿は、今年でなんと7年連続の7回目になります。第1回目は2019(令和元)年度『令和時代の内航海運ビジネスについて』として令和2年度中の暫定措置事業の終了を鑑み、その後も内航海運業界のまとめ役(新総連合会)が必要であることを論じました。第2回目は2020(令和2)年度『内航小型船舶における諸問題について』と題して内航のカボタージュ制度を中心に話をして、第3回目、第4回目は、令和4年5月より船員法改正による内航海運の働き方改革の種々問題点と益々厳しくなっていく船員問題をどう対処するか?などを述べてきました(私の持論)。第5回目以降は、令和5年ごろからの中国バブル崩壊の影響により特に鉄鋼、石油化学関連は日本企業も大きく影響をうけて、日本も全体的に不景気に陥りました。しかしながらインバウンド需要により白油、ジェット燃料などが好調となり、われわれの内航ケミカル船の運航としては、石化製品の輸送の落ち込みを石油輸送(白油)のアルバイトをして丁度いい具合になりました。
その後、政治的な背景を見ますと支持率の伸び悩む石破政権に代わり、令和7年10月より高市政権が発足、自民公明連立政権から自民維新連立政権に変わり、さらに本年2月の解散総選挙にて自民党が単独2/3の議席を確保し、第二次高市内閣は責任ある積極財政の中、防衛力も強化し、中小企業も含めた強い経済を構築、持続可能な強い日本を作りたいと打ち出され、高市内閣の支持率は70%越え全面的に国民の信頼を受けております。
高市政権で特に注目すべきは、アメリカとの関税交渉の話し合いの中、日本の造船・海運が特別に注目を浴びるようになり、政府も特別な予算を組むことになりました。これは造船、海運にとってまたとない大きなチャンスでありますので関係の方々は種々取り組みをなされていることと思います。
さて、われわれ内航海運におきまして前回も申し上げましたが、物流の2024年問題をバックに、海事局のお力添えをうけて2024年4月より内航総連合会の安定・効率輸送推進委員会にて『荷主対話』と『日頃の商習慣の再確認』と『荷主側の自主行動計画の策定』などを行い、大忙しの2年間でありました。最終的に『運賃・用船料の標準的な考え方』の方向が纏まり、荷主側の了解を得て、これらを運用し大きな成果が出るべく頑張っているところです。
そしてわれわれ内航海運の使命は、徐々に船員の労働条件改善が進み、その地位を向上させること、また最終的に船員の絶対数の増加につながっていくことです。まさに四面を海に囲まれた海洋国家日本の理想的な物流体制になっていくことを目標に日々頑張っております。10年以上の時を経て、物流DX(AI利用)が熟成することを祈りながら、しばらくは強烈な人手不足と対峙しながら、船舶管理の難易度も高い中、われわれの造船海運業の使命はその多くの課題を把握し、ひとつひとつクリアすることであると思う今日この頃です。
以上
※本稿は筆者の個人的な見解を掲載するものです。









