2.2010年日本関係船舶における海賊等被害状況
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国土交通省海事局は、わが国外航海運事業者等からの報告を基に、2010年の1年間に日本関係船舶(日本籍船および日本の事業者が運航する外国籍船)が海賊等から受けた被害の状況を概要以下のとおり取りまとめた。
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被害件数
2010年に海賊等の被害(単に船舶に乗り込まれたものを含む)を受けた日本関係船舶は15件(前年:5件)で、昨年の5件より増加した。被害を受けた船舶の船籍別の内訳はパナマ籍14隻、香港籍1隻であり、日本籍船はなかった。
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発生海域
発生海域別に見ると、東南アジア周辺で9件、インド洋およびアフリカ周辺海域で6件発生している。
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被害状況
航行中の船舶が小型船から銃火器らしきものによって発砲を受け、船体に被弾、追跡を受けるという事案が、ソマリア沖・アデン湾で2件、インド洋において3件発生した。いずれの事案も回避操船等によって海賊の追跡を振り切っている。また、ケニア沖では、ハイジャック事案が1件発生した。
東南アジアにおいては、南シナ海を航行していた船舶が襲撃され、ナイフで武装した賊に乗組員が拘束されることにより、金品等が奪われる事案が2件発生したが、それ以外は錨泊中に発生した軽微な事案であった。
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[表4]日本関係船舶における海賊行為等による被害発生件数の推移(過去10年)
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注)計上されている発生件数は、人的・物的被害が発生した事案のほか、単に船舶に乗り込まれた事案も含めた数である。船舶に対して直接的な接触がなかった未遂事案は件数に含まれていない。
なお、この発生件数は、外航海運事業者等から任意に提供された事案のみを計上したものである。
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[図5]日本関係船舶における海賊等事案発生状況
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