日本船主協会

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海と船のQ&A part3:航海
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Q34:船の通信:陸上との通信はどうしているの?
 沿岸を航海している時には携帯電話を使うこともできますが、外国航路を航海する船は、赤道上空に打ち上げられた通信衛星(インマルサット・イリジウム)を使って、電話やFAXなどによる通信を行っています。衛星を使ってパソコンによるデータ通信も行われています。以前は、外国航路というとSOSなどで有名な無線電信(モールス信号)でしたが、1999年2月からは衛星を使った通信に全て切り替えられています。
 また、50海里(約92km)程度の近距離の通信には、世界共通の通信手段として利用される「国際VHF(超短波)無線電話」がよく使われます。付近の船舶と交信する時や「海上交通センター」など陸上の施設との連絡用のほかに、海上保安庁などから気象情報や航行警報などの連絡を受ける時にも利用されています。船が設置しなければならない無線設備の種類は、航行する海域に応じて決められています。
 船と船、あるいは、船と陸との通信には、衛星や無線のほかに、旗(旗旒(きりゅう)信号や手旗信号)や光(発光信号)などを使う方法がありますが、会話(双方向の通信)の手段としては一般的ではありません。

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参考文献
船の通信は、4台の通信衛星(インマルサット)が使われています。